こんにちは!スパークリングぽんたです(^_^)
故事ア~ンドことわざを、レッツエンジョイ!(^o^)
……なんだい、若いの。お前さんも物好きだねぇ。
こんなショボくれたじじいの話を聞きたいのかね。
いいからもう少し火鉢に寄りな。
ちっとばっかし、朝晩冷えてきたからな。
あっしもねぇ、小僧の時分からこんなだったってわけじゃねぇんだ。
7年前、江戸に吹き荒れた野分……そうそう。あの大風、大嵐よ。
あの、お江戸始まって以来、なんて言われた大風で、飛んできたもんに当たって大怪我したってやつはけっこういる。
飛んできた板切れや砂ぼこりで目をやられ、目医者も間に合わず盲や半盲になったやつも多かった。
あっしもそのひとりってわけよ。
それまでは通りで店を持ってたんだが、目が見えなくなっちゃあ、おしめえだ。
しょうがねえから、四十の手習いで修行し、三味線弾きになったってわけさ。
なんだって?
この三味線に張ってある皮?
最近の若いやつはそんなことも知らねぇのかね。三味線と言やぁ猫だよ。
猫の皮を胴に張ってあんのよ。あっしのは三毛だ。貴重品だぜ。
そういやぁ、あの大風のあと、盲や半盲になって三味線弾きになるやつが増えたってんで、
一時期、江戸中の猫が捕られていなくなったって話だったぜ。
その話はそれで終わらず、
猫がいなくなったもんで、こんだぁ江戸の町はネズミだらけになっちまったってわけよ。
妹の亭主が、同じ通りで桶屋をやってんだが、あの大風のあと、やけに繁盛したらしいぜ。
なんでかって?
そりゃあアレよ。ネズミが増えたら、桶をかじりやがんだろ。
それで、修理やら買い替えやらが増えたんだろうな。
「風が吹いたら桶屋がもうかる」なんて言いだすやつもいて、笑っちまったぜ。
おしまい (^-^)
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